個人の幸せと企業や国の成長は両立するのか【前編】
慶応義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 前野隆司教授


今回は、幸福学研究の第一人者である慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科の前野隆司教授にお話を伺いました。

そもそも稼ぐ理由は何か

– ご著書『実践 ポジティブ心理学 幸せのサイエンス』の中で述べられていた「幸せは原因にもなる」というのはどういうことでしょうか。

 幸せはあらゆることがらの「結果」だと捉えられがちですが、「幸せは原因にもなる」というのは、幸せだと、その結果として何かいいことがある場合があるということです。幸せだと利他的になる、長寿になる、パフォーマンスが上がる、など。逆に、前向きになったり楽観的になったり健康になったりするとその結果として幸せになることも実証されています。つまり、幸せは結果にもなるし、原因にもなる。何かの結果幸せになるということもあるし、幸せな結果何か他のものが得られることもある。双方向の因果関係が、学術的に解明されています。